2011年5月4日水曜日

生食についてあれこれ

まずは、今回亡くなられた方に、お悔やみ申し上げます。


**********************




元精肉の担当者として、思う所を書きます。




生食用の牛肉が流通して無いにしても、ここまでの
被害が出るのはこの十年では聞いたことがありません。




BSEや鶏インフルエンザ、口蹄疫と畜産・精肉業界には
さまざまな問題が起こったにもかかわらず、です。




wikiさんからの抜粋です。


①牛肉は寄生虫の無鉤条虫の中間宿主で、幼虫筋肉に寄生している

そのため牛肉を生や、それに近い状態で食べることは、           
寄生虫感染のリスクを伴う。                                                          


②生レバーも食用にされるが、健康な牛に於いても約 10%程度が        
カンピロバクターを保菌している事が厚生労働省の研究班から            
報告されており、食中毒のリスクを伴う。                                           


子供や年配の方、体調不良の人は避けるべきは常識です。




今回の事については、牛肉それ自体の問題もありますが、商品の取り扱い、
とりわけ作業場や加工中の衛生管理、温度管理に問題はなかったか。
そこが気になります。


食材が良くても、扱いが悪ければ品質は落ちますし、
逆に調理法やタレなどで食材の足りない部分を
カバーすることは可能です。


私は小売業で、販売している商品をお客様は買って帰ってから食べられます。


もし週末でたくさんの来店があり、駐車場から表の通りに出るだけで
何十分もかかったり。


しかもそれが暑い盛りで、クーラーを入れても車中の温度が下がらず、
買い物した商品が生温かくなったり。


そんなことも気にしながら、店舗では氷やドライアイスを用意したり、本部では
商品の賞味期限を設定したりしています。


今回は焼肉屋さん。外食業界の事は詳しくないのですが、その場で食べられる
のですから、衛生の基準は小売業とは違うのかも知れません。


しかし、リスクと価格は裏表。


「安い」には、「安いのに安全」「安いけど美味しい」が隠れたメッセージとして
付いてきます。


以前は、安かろう悪かろうでした。今は、それを覆すのが「圧倒的な違いを
生み出すビジネスモデル」として喧伝されます。


でも、食べるものですから。


また、自己責任とも言いにくいです。


私も自分の子供が、口に入れたものを出そうとしたら、行儀が悪いから駄目だ!
とか言うかもしれないし。


現物のユッケを見てないからわからないですが、安いものはほぼタレの味です。
それに卵を絡めて、なにか薬味でも混ぜれば、肉に何か違和感があっても
解らないかもしれない。ここは推測です。


色んな意味で、今回のことは他人ごとではないので、今後も考えていこうと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿